ジャノメミシン社長の名言
「落日燃ゆ」や「官僚たちの夏」などの著作で有名な作家、城山三郎。
その城山三郎が書いた「打たれ強く生きる」というエッセイ集があります。
その中で昭和35年から43年までジャノメミシンの社長を努め、経営不振が続いた蛇の目工業を再建し、ジャノメミシン中興の祖と言われる島田卓弥の名言が掲載されているので少し紹介したいと思います。
「再建まで何年かかりますか」との記者の質問に、
「10年かかります。10年かけて再建してみせます」と答え、その通りにジャノメミシンを立て直しました。
「力の無い者がやるには時間をかければよい。」といって1つずつ丁寧に事に応じました。
社長として10年間で再建を成し遂げると、そうそうに引退して奥多摩の山奥に引っ込んで隠遁生活を始めました。
そのときの去り際の一言が最高にイカしています。
「社長と帽子は軽いほど良い。」
こんな素晴らしくユーモアのある名言を残せる人だからこそ、再建を成し得たのでしょう。
世の中の不況で喘ぐ経営者にとって大きなヒントになるかもしれませんね。